2015/02/11 | 「日立、協創をモデルに活路」日経新聞に記事2015,1,24の日経新聞二面に表記のような記事が載っていました。その記事の一部を抜粋します。「日立製作所は4月にスイスの重電大手ABBと送電システムの合弁会社を設立する。…連結最終赤字を計上した日立の中西会長はグローバル戦略をどう進めるかをABBのホーガンCEOに『ABBにとってグローバル化とは何か?』と尋ねるとホーガン氏は『うちの役員会に入るにはパスポートは要らない』と約2時間、議論に加わり大きな衝撃を受けた、と語り…ABBとの合弁会社設立にこぎつけた。…中西氏は日立復活に向けてグローバル企業との関係再構築に腐心、今では多くの経営者と電話で話せる信頼関係を築いた。…こうした人脈を土台に様々な分野で共同歩調をとるパートナーシップを構築し…中西氏はこの日立のグローバル戦略を『協創』という造語で表現する。…日立はゼネラル・エレクトリック社の十分の一という資金力の不利を、しなやかな提携で補う構えだが、『協創』モデルはGEに対抗できるのか。…「提携がどれだけの果実を生むのかが試金石となりそうだと」記しています。 まず目を剥くのは日経新聞が「協創」という造語で表現、と記していることです。ご存知のように15年前にコラボ九州の提唱者である市川裕章氏が協創コラボレーションを掲げ、北海道・東京・中国・九州の有志者が福岡で会合を開いています。憾むらくはマスコミの多くがコラボレーションを協働と解釈し世間に定着してしまったことです。 平成13年、長崎街道主催によるコラボ九州合同総会をハウステンボスで開いたおり、私は主催側の代表として、協創コラボレーションを推進するのは井戸端会議が必要である、と提唱しました。井戸端会議は誰でも構わない。遠慮することなく自由に意見を述べる、その意見の中から自分の企業の再構築に必要な言葉を見つける可能性があると話した記憶があります。また、そのおり一部の方に配布した拙文「協創コラボレーション…21世紀中小企業のために」の中で、ゼネラル。エレクトリック社前会長ジャック・ウェルチ氏の「境界のない企業」が今後の経済社会における経営のあり方である、という言葉を紹介しました。日経新聞の記事の中でABBのホーガン氏は「役員会に参加するにパスポートはいらない」と述べていますが、会議に参加するのは誰でも構わないという、井戸端会議のそれと同じですし、「電話で話す信頼関係」とはGE社前会長ジャック・ウェルチ氏の「境界のない企業」と同じ境地のように思われます。今一度協創コラボレーションのあり方を振り返りたいと思います。 |